能動態とは?受動態との違い・見分け方・疑問文の作り方を例文でわかりやすく解説

「能動態って、結局どういう意味?」——学校で習ったはずなのに、受動態との違いを説明しようとすると言葉に詰まってしまう方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、能動態とは「主語が自ら動作を行っている文」のことです。実は普段使っている英語のほとんどが能動態であり、受動態を正しく理解するためにも、能動態の仕組みをしっかり押さえておくことが重要です。

この記事では、能動態の定義・受動態との違い・時制別の例文・疑問文の作り方まで、初心者にもわかりやすく例文つきで解説します。

能動態とは何か?定義と基本的な考え方を理解する

能動態とは何か?定義と基本的な考え方を理解する

能動態を英語で言うと「active voice」

能動態は英語で active voice(アクティブ・ボイス) と言います。

「active(能動的・積極的)」という語感からイメージする能動態の本質

「active」という英単語には「能動的・積極的・自分から動く」というニュアンスがあります。このイメージそのままに、能動態とは「主語が自分から動作を起こしている文」のことです。主語が受け身ではなく、アクティブに動いているというイメージで覚えましょう。

能動態の定義をシンプルに一言で表すと

「主語が動詞の動作を自ら行っている」という1つのルール

難しく考える必要はありません。能動態のルールはたったひとつです。

💡 能動態のルール:主語が動詞の動作を自ら行っている文のことを能動態という。
主語動作
Tom ate the pizza.Tom(トム)食べた(自ら行った)能動態
The pizza was eaten by Tom.The pizza(ピザ)食べられた(受けた)受動態

実は日常英語のほとんどが能動態である理由

「私は〜した」「彼女は〜する」「彼らは〜している」——日常会話で使う英文の大半は、主語が自分から動作を行っている能動態です。受動態はあくまで特定の場面で使われる表現であり、英語の基本は能動態と理解しておきましょう。

能動態と受動態の違いを比較して理解する

能動態と受動態の違いを比較して理解する

受動態とは何か — 主語が受け身の立場になる文章

受動態(passive voice)とは、主語が動作を「される側・受ける側」になっている文のことです。英語では「be動詞 + 過去分詞」という形で表現します。

  • 能動態:The teacher praised the student.(先生が生徒を褒めた。)
  • 受動態:The student was praised by the teacher.(生徒は先生に褒められた。)

能動態と受動態の最大の違いは「主語の立場」にある

能動態と受動態の最大の違いは、文の主語が「動作をする側」か「動作をされる側」かという点です。

比較項目能動態受動態
主語の立場動作をする側(能動的)動作をされる側(受け身)
動詞の形通常の動詞be動詞 + 過去分詞
文の自然さ日常会話で主流特定の場面・フォーマルな文章

同じ状況でも主語が変わるとニュアンスが変わる理由

能動態と受動態では同じ出来事を述べていても、どちらに焦点を当てるかが変わります。能動態は動作を行った人・もの、受動態は動作を受けた人・ものが主役になります。

能動態と受動態を例文で比較する

「His attitude impressed me.」と「I was impressed by his attitude.」の違い

焦点日本語訳
His attitude impressed me.能動態彼の態度(動作する側)彼の態度が私を感動させた。
I was impressed by his attitude.受動態私(動作を受けた側)私は彼の態度に感動した。

どちらも「彼の態度に感動した」という同じ出来事ですが、能動態は彼の態度が主役、受動態は私が主役になっています。日本語に訳すと自然に聞こえる方を選ぶと使い分けのヒントになります。

能動態の特徴と文法上のルール

能動態の特徴と文法上のルール

時制による制約はない — 現在・過去・未来・完了形すべてが能動態になれる

能動態は特定の時制に限定されません。現在形・過去形・未来形・現在完了形・過去完了形、すべての時制で能動態の文を作ることができます。

時制能動態の例文日本語訳
現在形She reads books every day.彼女は毎日本を読む。
過去形He wrote a letter yesterday.彼は昨日手紙を書いた。
未来形They will visit Tokyo next year.彼らは来年東京を訪れる。
現在完了形I have finished my homework.私は宿題を終えた。
過去完了形She had left before I arrived.私が着く前に彼女は出発していた。

助動詞・前置詞・that節・to不定詞との組み合わせも可能

能動態は単純な文型だけでなく、さまざまな文法要素と組み合わせることができます。

  • 助動詞との組み合わせ:She can speak three languages.(彼女は3か国語を話せる。)
  • to不定詞との組み合わせ:He wants to travel abroad.(彼は海外旅行がしたい。)
  • that節との組み合わせ:I believe that she is right.(彼女は正しいと思う。)

肯定文・否定文どちらでも能動態は成立する

能動態は肯定文だけでなく、否定文でも成立します。「主語が自ら動作を行っている(または行っていない)」という点が変わらなければ、能動態です。

  • 肯定文:I eat breakfast every morning.(毎朝朝食を食べる。)
  • 否定文:I don’t eat breakfast every morning.(毎朝朝食を食べるわけではない。)

能動態かどうかを判断するチェックポイント

能動態かどうかを判断するには、以下の2点を確認しましょう。

  • チェック①:主語が動詞の動作を自ら行っているか? → YESなら能動態
  • チェック②:動詞が「be動詞 + 過去分詞」の形になっていないか? → なっていなければ能動態

能動態と受動態の違いについてさらに詳しく確認したい方は、英語Boxの受動態解説記事も参考になります。

能動態の例文集 — 時制・文型別にパターンを確認する

能動態の例文集 — 時制・文型別にパターンを確認する

現在形の能動態例文

  • I study English every day.(私は毎日英語を勉強する。)
  • We watch movies on weekends.(私たちは週末に映画を見る。)
  • They live in Osaka.(彼らは大阪に住んでいる。)

三人称単数現在(she / he)を使った例文

  • She teaches math at a high school.(彼女は高校で数学を教えている。)
  • He runs five kilometers every morning.(彼は毎朝5キロ走っている。)

注意:主語が he / she / it の場合、現在形の動詞には語尾に「-s」または「-es」をつけることを忘れずに。これは能動態・受動態に関わらず適用される基本ルールです。

過去形の能動態例文

  • She called me last night.(彼女は昨夜私に電話した。)
  • They built this bridge in 1990.(彼らは1990年にこの橋を建設した。)
  • I lost my keys this morning.(今朝、鍵をなくした。)

使役動詞・知覚動詞を含む例文

種類例文日本語訳
使役動詞(make)She made him clean the room.彼女は彼に部屋を掃除させた。
使役動詞(let)He let his son stay up late.彼は息子を夜更かしさせた。
知覚動詞(see)I saw her cross the street.彼女が道を渡るのを見た。
知覚動詞(hear)He heard the children laugh.子どもたちが笑うのが聞こえた。

現在完了・過去完了を含む能動態例文

  • I have just finished the report.(レポートをちょうど終えたところです。)
  • She has lived in Tokyo for ten years.(彼女は10年間東京に住んでいる。)
  • He had already eaten dinner when I arrived.(私が着いたとき、彼はすでに夕食を食べ終えていた。)

that節を伴う複雑な能動態例文

  • I know that he studied abroad.(私は彼が留学したことを知っている。)
  • She believes that hard work pays off.(努力は報われると彼女は信じている。)
  • They have confirmed that the meeting will be held tomorrow.(彼らは会議が明日行われることを確認した。)

受動態を学ぶ前に能動態をマスターすべき理由

受動態の書き換え問題では能動態の理解が前提になる

入試・英検・TOEIC などのテストでよく出る「能動態↔受動態の書き換え問題」は、能動態の構造を正確に理解していないと解けません。どれが主語でどれが目的語かを見抜く力が、受動態への書き換えに直結するからです。

「能動態 → 受動態」「受動態 → 能動態」書き換えの仕組み

書き換え方向元の文書き換えた文
能動態 → 受動態Tom painted this picture.This picture was painted by Tom.
受動態 → 能動態The window was broken by Ken.Ken broke the window.

書き換えのポイントは「能動態の目的語が受動態の主語になる」というルールです。

すべての受動態は能動態に書き換え可能という原則

能動態に書き換えられない受動態は文法的に誤りになる理由

正しく作られた受動態は、必ず能動態に戻すことができます。能動態に書き換えたときに意味が通らない場合は、元の受動態の文自体に文法的な誤りがある可能性があります。受動態の文を確認する際のチェック手段として、能動態への書き換えを試みる習慣をつけましょう。

主語が変わることでニュアンスが変わる — 能動態と受動態の使い分け

同じ出来事を述べるとき、能動態と受動態のどちらを使うかで文のニュアンスが変わります。

  • Someone broke the window.(誰かが窓を割った。)— 能動態。行為者に焦点
  • The window was broken.(窓が割られた。)— 受動態。行為者不明・結果に焦点

行為者を意図的に隠したいとき・行為者が不明なとき・結果を強調したいときに受動態が選ばれます。能動態と受動態の使い分けの詳細は、MySukiの能動態解説記事も参考になります。

能動態の疑問文の作り方

能動態の疑問文が受動態の疑問文の基礎になる理由

受動態の疑問文は複雑に見えますが、能動態の疑問文の作り方を理解していれば、受動態の疑問文も自然に作れるようになります。まず能動態の疑問文をしっかりマスターしましょう。

現在形の疑問文の作り方 — do / does の使い方

現在形の能動態疑問文は、文頭に do または does を置き、動詞を原形に戻します。

三人称単数では does を使い動詞を原形に戻すルール

平叙文疑問文
You like music.Do you like music?
She plays the piano.Does she play the piano?
They study English.Do they study English?

注意:does を使う場合、動詞から「-s/-es」を取り除いて原形に戻します。「Does she plays?」は誤りです。「Does she play?」が正しい形です。

過去形の疑問文の作り方 — did の使い方

didを使う際に動詞を原形に戻す理由と例文

過去形の疑問文では文頭に did を置き、動詞を必ず原形に戻します。過去の意味は did が担っているため、動詞を過去形にする必要がありません。

平叙文疑問文
He called you.Did he call you?
She finished the work.Did she finish the work?
They visited Tokyo.Did they visit Tokyo?
  • Did she finished the work?(誤り)
  • Did she finish the work?(正しい)

現在完了形の疑問文の作り方 — have / has の使い方

現在完了形の疑問文は、have または has を文頭に出すだけで作れます。

平叙文疑問文
You have seen this movie.Have you seen this movie?
She has lived here for three years.Has she lived here for three years?
They have already left.Have they already left?

that節を含む現在完了疑問文の例文

  • Have you heard that he got married?(彼が結婚したという話を聞きましたか?)
  • Has she confirmed that the meeting starts at ten?(会議が10時開始であることを彼女は確認しましたか?)

疑問文の詳しい作り方については、PROGRITの能動態・受動態解説記事も参考にしてみてください。

能動態の疑問文 — 書き換え練習で理解を深める

平叙文から疑問文へ書き換える際の3つの注意点

  • 注意点①:助動詞(do / does / did / have / has)を文頭に出す
  • 注意点②:動詞は必ず原形に戻す(does・did の場合)
  • 注意点③:主語が I の平叙文を疑問文にする場合、主語は you になる

主語をI→youに変える場面とそうでない場面

平叙文の主語疑問文での主語
I(私が)you(あなたが)I like coffee. → Do you like coffee?
You(あなたが)you(そのまま)You play tennis. → Do you play tennis?
He / She(彼・彼女が)he / she(そのまま)She knows him. → Does she know him?

現在形・過去形・現在完了の疑問文書き換え練習問題

以下の平叙文を疑問文に書き換えてみましょう。

  • ① She drinks coffee every morning.
  • ② They finished the project last week.
  • ③ He has visited Paris twice.
  • ④ You know the answer.
  • ⑤ She has already sent the email.

練習問題の解答と解説

番号疑問文解説
Does she drink coffee every morning?主語がsheなのでdoes。drinkはsを取って原形に
Did they finish the project last week?過去形なのでdid。finishedをfinishに原形に戻す
Has he visited Paris twice?主語がheなのでhas。visitedはそのまま過去分詞
Do you know the answer?主語がyouなのでdo。knowは原形のまま
Has she already sent the email?主語がsheなのでhas。sentはそのまま過去分詞

能動態・受動態の書き換えについてさらに詳しく知りたい方は、e-grammarの受動態の作り方解説も参考になります。英語の文法全般を基礎から学びたい方は、fiine to eigoのトップページもぜひご覧ください。

能動態とは — まとめと受動態学習へのステップ

能動態の定義・ルール・疑問文を3点で整理する

  • 定義:能動態(active voice)とは「主語が動詞の動作を自ら行っている文」のこと。be動詞 + 過去分詞の形でなければ、基本的に能動態と判断できる。
  • 文法ルール:時制による制約はなく、現在・過去・未来・完了形すべてで使用可能。助動詞・that節・to不定詞との組み合わせも自由にできる。
  • 疑問文の作り方:現在形は do / does、過去形は did、現在完了は have / has を文頭に出し、動詞を原形に戻す(do / does / did の場合)。

能動態をマスターした後に受動態を学ぶ流れと学習のすすめ

学習ステップ内容
Step 1能動態の定義を理解する(主語が自ら動作を行う文)
Step 2時制別の能動態例文を声に出して練習する
Step 3能動態の疑問文を作る練習をする(do / does / did / have / has)
Step 4受動態の定義を理解する(be動詞 + 過去分詞)
Step 5能動態 ↔ 受動態の書き換え練習をする

能動態は英語のすべての文法の土台です。「主語が自ら動作を行っている」というシンプルなルールを頭に置きながら、まずは時制別の例文を声に出して繰り返し練習することから始めてみてください。

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