「due to」と「because of」、どちらも「〜のために」「〜のせいで」という意味で使われますが、いざ英作文やビジネスメールで使おうとすると「どっちが正しいの?」と迷いますよね。
この記事では、due toとbecause ofの違い・使い方・注意点を例文でわかりやすく解説し、owing to・thanks to・on account ofなど類似表現4選の使い分けまでまとめます。読み終えるころには、場面に応じて正しく使い分けられるようになりますよ。
「due to」と「because of」の違いをまず整理しよう
最初に、2つの表現の共通点と違いをシンプルに押さえましょう。
どちらも「〜のために・〜のせいで」を表す原因・理由の表現
「due to」と「because of」はどちらも「〜のために」「〜が原因で」「〜のせいで」という原因・理由を表す表現です。後ろには名詞または名詞句が続きます。
- The flight was delayed due to bad weather.
- The flight was delayed because of bad weather.
上の2文はどちらも「悪天候のため、フライトが遅延した」という同じ意味です。多くの場面でdue toとbecause ofは入れ替えて使えます。
due toとbecause ofの最大の違い — 文体・フォーマル度の差
2つの最大の違いはフォーマル度(文体の格式)です。
| 表現 | フォーマル度 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| due to | やや硬め・フォーマル | 公式文書・ビジネス・書き言葉 |
| because of | 中立・汎用的 | 日常会話・英作文・スピーチ全般 |
日常会話でも両方使えますが、フォーマルな文書やビジネスシーンではdue toが好まれる傾向があります。
公式通知・公の声明ではdue toが好まれる理由
電車の遅延アナウンス・航空会社の通知・公式プレスリリースなどでは「due to」がよく使われます。これは「due to」がより改まった印象を与えるためです。
- Service will be suspended due to maintenance work.(メンテナンス作業のため、サービスを停止します。)
- The event has been cancelled due to unforeseen circumstances.(予期せぬ事情により、イベントは中止となりました。)
「due to」の意味と使い方を例文で解説

理由・原因を表す基本の使い方 — because ofとの置き換え可能な場面
「due to」の最も基本的な使い方は、原因・理由を示すことです。後ろには必ず名詞または名詞句が来ます。
- The match was cancelled due to rain.(雨のため、試合は中止になった。)
- She succeeded due to her hard work.(彼女は努力のおかげで成功した。)
- The road was closed due to an accident.(事故のため、道路が封鎖された。)
注意:「due to」の後ろに「文(主語+動詞)」を続けるのは誤りです。「due to the fact that〜」という形を使えば、節を続けることができます。
be動詞の後でdue toを使うパターン
伝統的な英文法では、due toはbe動詞の後で使うのが正しいとされてきました。「be動詞+due to」の形で「〜が原因である」という状態を表します。
- The delay was due to a technical problem.(遅延は技術的な問題が原因だった。)
- His success is due to years of practice.(彼の成功は長年の練習によるものだ。)
The accident was due to〜の構造と日常でよく使われる例文
| 構造 | 例文 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 主語+was due to+名詞 | The accident was due to careless driving. | その事故は不注意な運転が原因だった。 |
| 主語+is due to+名詞 | Her confidence is due to years of experience. | 彼女の自信は長年の経験によるものだ。 |
| 主語+were due to+名詞 | The problems were due to poor planning. | その問題は計画不足が原因だった。 |
直前の名詞を修飾する形で使うdue toの応用パターン
「due to」は名詞を修飾する形容詞的な使い方もできます。
- There were delays due to heavy traffic.(渋滞による遅延が発生した。)
- Cancellations due to weather are common in winter.(天候による中止は冬によくある。)
「due to」が持つ原因・理由以外の意味

「due to」には、原因・理由を表す用法以外にも重要な意味があります。
「支払われるべき」を表すdue to — due to 人の構造と使い方
「due」には「支払期日の来た・支払われるべき」という意味があります。「due to+人」の形で「〜に支払われるべき」という意味になります。
- The payment is due to you by the end of the month.(支払いは月末までにあなたに行われるべきです。)
- When is the rent due?(家賃の支払期日はいつですか?)
The sum of $1,000 is due to you. の意味と場面
The sum of $1,000 is due to you. は「あなたには1,000ドルが支払われるべきです」という意味で、契約書や請求書などのビジネス文書でよく使われます。「原因・理由のdue to」とは全く意味が異なるので注意しましょう。
「払われるべき」を表すdue to — 尊敬・感謝を表す場面
「due」には「当然の・ふさわしい」という意味もあり、尊敬や感謝を表す場面でも使われます。
- Give credit where credit is due.(功績のある人に正当な評価を与えなさい。)
- With all due respect, I disagree.(失礼ながら、私は反対意見を持っています。)
Thanks are due to〜 — 洋書前書きの定番フレーズとして覚える
英語の本や論文の謝辞(acknowledgements)では、次のような表現がよく登場します。
- Thanks are due to Professor Smith for his valuable advice.(スミス教授の貴重なアドバイスに感謝申し上げます。)
これは「due to=〜のおかげで・〜に感謝が向けられるべき」というフォーマルな書き言葉の表現です。
「because of」の意味と使い方を例文で解説

日常会話から論文まで幅広く使える最も一般的な原因・理由表現
「because of」は原因・理由を表す表現の中で最も使用頻度が高く、幅広い場面で使える汎用的な表現です。フォーマルな文章にも日常会話にも自然に使えます。
- I was late because of the traffic jam.(渋滞のせいで遅刻した。)
- She left early because of a family emergency.(家族の緊急事態のため、彼女は早退した。)
- The project was a success because of the team’s effort.(チームの努力のおかげでプロジェクトは成功した。)
文頭・文中・文末どこでも使えるbecause ofの柔軟な使い方
「because of」は文中のどの位置にも置けます。
- 文頭:Because of the rain, we stayed indoors.(雨のため、私たちは室内にいた。)
- 文中:We stayed indoors because of the rain.(私たちは雨のため室内にいた。)
- 文末:We couldn’t go out, mainly because of the rain.(主に雨のせいで、外出できなかった。)
due toとbecause ofを文中のどこに置くかで変わるニュアンス
文頭に置くと「理由」が強調され、文末に置くと「結果」が強調される傾向があります。また、due toは文頭に置くとやや硬い印象になるため、文頭ではbecause ofのほうが自然に聞こえることが多いです。
「because of」を使った応用表現

because of the fact that+文 — 「〜という事実があるので」の使い方
「because of」の後ろに直接文(節)を続けることはできませんが、「because of the fact that+文」という形にすれば節を続けられます。
- He was promoted because of the fact that he consistently exceeded targets.(目標を常に上回ったという事実があったため、彼は昇進した。)
かたい文章・ビジネス文書での活用場面と例文
「because of the fact that」はやや硬い表現のため、ビジネス文書や公式な報告書での使用に向いています。日常会話では単純に「because」を使うほうが自然です。
| 場面 | 推奨表現 | 例 |
|---|---|---|
| 日常会話 | because | I left early because I was tired. |
| 一般的な書き言葉 | because of | because of fatigue |
| フォーマルな文書 | because of the fact that | because of the fact that demand exceeded supply |
because of the nature of — 「〜の性質上」を表す表現の使い方
「because of the nature of〜」は「〜の性質上・〜の特性から」というフォーマルな表現です。ビジネス文書・学術論文・公式説明でよく使われます。
- Because of the nature of the work, confidentiality is required.(業務の性質上、守秘義務が求められます。)
- Because of the nature of this disease, early diagnosis is critical.(この病気の性質上、早期診断が重要です。)
「because of」の非標準的な使い方と注意点

because of の後に文を続けるのは基本的に誤り
「because of」の後には必ず名詞または名詞句が来ます。文(主語+動詞の節)を続けるのは文法的に誤りです。
- ❌ I was tired because of I worked all night.
- ✅ I was tired because I worked all night.
- ✅ I was tired because of working all night.
because of I’m tired が間違いになる理由と正しい書き換え方
「because of I’m tired」が誤りである理由は、「of」は前置詞なので後ろには名詞・名詞句しか来られないからです。節(I’m tired)を続けたいなら「because」だけを使い、名詞句にするなら「because of my tiredness」や「because of fatigue」と書き換えます。
| 誤り | 正しい表現 |
|---|---|
| because of I’m tired | because I’m tired |
| because of it rained | because of the rain / because it rained |
| due to she was absent | due to her absence / because she was absent |
due toとbecause ofの詳しい使い分けはネイティブキャンプのdue to解説でも確認できます。
due to・because of に似た類似表現4選を比較
owing to — due toと同様に硬い書き言葉。be動詞の後では使いにくい
「owing to」は「due to」とほぼ同じ意味を持つフォーマルな表現で、「〜のために・〜が原因で」という意味です。
- Owing to bad weather, the event was postponed.(悪天候のため、イベントは延期された。)
owing toとdue toの使い分けポイントと例文
| 表現 | be動詞の後 | 文頭 | フォーマル度 |
|---|---|---|---|
| due to | ✅ 自然 | △ やや硬い | 高め |
| owing to | △ やや不自然 | ✅ 自然 | 高め |
「owing to」は文頭や文中で使いやすく、「due to」はbe動詞の後で使いやすい、というのが使い分けの目安です。詳しい比較はライオン英語のdue to・owing to解説でも確認できます。
thanks to — 「おかげで」だけじゃない。否定的にも使えるニュアンス
「thanks to」は一見ポジティブな表現に見えますが、皮肉・嫌味でネガティブな意味にも使われます。
- Thanks to her support, I passed the exam.(彼女のサポートのおかげで、試験に合格した。)→ ポジティブ
- Thanks to him, we missed the train.(彼のせいで電車に乗り遅れた。)→ ネガティブ(皮肉)
Thanks to him / Thanks to you の対照的な使い方
「Thanks to you」も文脈によってポジティブにもネガティブにもなります。
- Thanks to you, everything worked out perfectly.(あなたのおかげで、すべてうまくいきました。)→ 感謝
- Thanks to you, we lost the contract.(あなたのせいで、契約を失った。)→ 皮肉・非難
声のトーンと文脈で意味が変わるため、使う際は注意が必要です。
on account of — 問題・困難な事項に言及する場面で好まれる硬い表現
「on account of」は「〜のために・〜の理由で」という意味の格式ばった表現で、特に問題点・困難・否定的な事柄を理由として挙げる場面でよく使われます。
- He was dismissed on account of misconduct.(不正行為のため、彼は解雇された。)
- The trip was cancelled on account of illness.(病気のため、旅行はキャンセルされた。)
日常会話ではあまり使われず、主に書き言葉や法律・ビジネス文書で見られる表現です。
by virtue of — 専門性・資格・努力を根拠にする場面で使われる格式表現
「by virtue of」は「〜の力によって・〜があるので」という意味の非常にフォーマルな表現で、資格・地位・能力・努力を根拠として挙げるときに使います。
- She leads the team by virtue of her experience.(豊富な経験があるため、彼女がチームを率いている。)
- He was admitted to the program by virtue of his academic record.(学業成績により、彼はそのプログラムに入学が認められた。)
イギリス英語ではin virtue ofになる点に注意
「by virtue of」はアメリカ英語での一般的な表記ですが、イギリス英語では「in virtue of」と表記されることがあります。どちらも同じ意味ですが、ターゲットとする読者層によって使い分けましょう。
類似表現の詳しい使い分けはWeblio英会話のdue to・because of比較記事も参考になります。
まとめ:due toとbecause ofの違いと類似表現の使い分けを総整理
フォーマル度別の使い分け一覧
| 表現 | 意味 | フォーマル度 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|---|
| because of | 〜のために・〜のせいで | 中立・汎用的 | 日常会話〜書き言葉全般 |
| due to | 〜のために・〜が原因で | やや硬め | 公式文書・ビジネス・be動詞の後 |
| owing to | 〜のために | 硬め | 書き言葉・文頭で使いやすい |
| thanks to | 〜のおかげで(皮肉もあり) | 中立 | ポジティブ・ネガティブ両方 |
| on account of | 〜の理由で | 格式ばった | 法律・ビジネス・問題点を挙げるとき |
| by virtue of | 〜の力によって | 非常に格式ばった | 資格・地位・能力を根拠にするとき |
日常英会話・ビジネス英語・英作文での実践活用イメージ
迷ったときの基本ルールは「日常会話ではbecause of、フォーマルな文書ではdue to」です。この2つを軸に覚えておけば、ほとんどの場面で対応できます。
- 日常英会話の練習:「〜のせいで」と言いたいとき、「because of+名詞」の形で口に出してみる
- ビジネスメールでの練習:遅延・中止・変更を伝えるとき「due to〜」を使ったフォーマルな一文を書いてみる
- 英作文での確認:「because of」の後に文(節)を続けていないかチェックする習慣をつける
原因・理由の表現を正しく使えると、英語の文章がぐっとプロフェッショナルになります。英語表現に関するさらに多くの解説記事は、fiiney to 英語でもご紹介しています。
