「beside」と「besides」、スペルが似ているのに意味が全然違う—英語学習者がよくつまずくペアのひとつです。「sがひとつ違うだけなのに、なぜこんなに変わるの?」と思った方も多いはず。
この記事では、besideとbesidesの品詞・意味・コアイメージの違いから、next to・by・except・in addition toとの使い分けまで、例文でわかりやすく解説します。読み終えるころには、どちらを使うべきか迷わなくなりますよ。
「beside」と「besides」の違いをまず整理しよう
スペルが似ているのに品詞と意味が全く異なる2つの単語
まず最初に、2つの違いをシンプルに整理しましょう。
| 単語 | 品詞 | 主な意味 |
|---|---|---|
| beside | 前置詞のみ | 〜のそばに・〜と比べると |
| besides | 前置詞+副詞 | 〜に加えて・〜を除いて・その上 |
「beside」は位置・比較を表し、「besides」は追加・除外を表す—この根本的な違いを最初に押さえておきましょう。
beside は「前置詞のみ」、besides は「前置詞+副詞」— 品詞の違いが使い分けの鍵
「beside」は前置詞としてのみ使われ、必ず後ろに名詞が続きます。一方「besides」は前置詞としても副詞としても使えるため、文中でより柔軟に使えます。
前置詞と副詞の違いから理解するbeside / besidesの使い分け方
| 品詞 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 前置詞 | 必ず後ろに名詞が来る | beside the window / besides English |
| 副詞 | 単独で文頭・文中・文末に置ける | Besides, I’m tired. (文頭に副詞として) |
「besides」が副詞として使われる場合は後ろに名詞が来ず、「その上・さらに」という接続的な意味を持ちます。
コアイメージで覚える — 「隣に並べる」beside vs「プラスしていく」besides
難しい文法説明よりも、コアイメージで覚えるとぐっと整理しやすくなります。
- beside:AとBを「横に並べる」イメージ → 「隣に」「〜と比べて」
- besides:既存のものに新しいものを「プラスしていく」イメージ → 「〜に加えて」「その上」
「beside」の意味と使い方を例文で解説

用法①「〜のそばに・隣に」— 位置を表す基本の使い方
「beside」の最も基本的な使い方は、「〜のそばに・〜の隣に」という位置を表すことです。人・物・場所の隣・そばを示す場面で使います。
- She sat beside me during the movie.(映画の間、彼女は私の隣に座っていた。)
- The café is beside the bookstore.(そのカフェは本屋の隣にある。)
- Leave your bag beside the door.(バッグをドアのそばに置いておいて。)
He is sitting beside her. など日常でよく使われる例文
| 例文 | 日本語訳 | 場面 |
|---|---|---|
| He is sitting beside her. | 彼は彼女の隣に座っている。 | 教室・会議・電車など |
| She knelt beside the bed. | 彼女はベッドのそばにひざまずいた。 | 看護・祈りの場面など |
| The dog lay beside its owner. | 犬は飼い主のそばに横になっていた。 | 日常のほほえましい場面 |
用法②「〜と比べると」— 2つのものを並べて比較する使い方
「beside」には「〜と比較すると」という比較の用法もあります。AとBを横に並べて比べるというコアイメージから来ている使い方です。
- My problems seem small beside yours.(あなたの問題と比べると、私の悩みは小さく見える。)
- His work looks dull beside hers.(彼女の作品と比べると、彼の作品は地味に見える。)
She seems short beside her young brother. の構造と使い方
She seems short beside her young brother.(弟と並ぶと、彼女は背が低く見える。)
この例文では「beside her young brother(弟のそばに・弟と並べると)」という位置関係から比較のニュアンスが生まれています。「横に並べると差が見える」というのがbeside比較用法の本質です。
文頭に置いて「〜と比べると…」と言う応用パターン
- Beside this painting, the others look plain.(この絵と比べると、他のものは地味に見える。)
- Beside her singing, mine sounds terrible.(彼女の歌声と比べると、私のはひどく聞こえる。)
「beside」の同義語との違い — next to・byとの使い分け

beside と next to の違い — 接触しているかどうかの距離感
「beside」と「next to」はほぼ同じ意味で使われますが、微妙なニュアンスの違いがあります。
| 表現 | 距離感・ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| beside | すぐそばに・接触している可能性もある | She stood beside him. |
| next to | 隣接しているが直接接触はしていない | The bank is next to the post office. |
The library is next to the school. — 隣接しているが接触していない状態
The library is next to the school.(図書館は学校の隣にある。)
建物や施設の位置関係を表す場合は「next to」が自然に使われることが多いです。人と人の位置関係には「beside」も「next to」もどちらも使えます。ただし感情的・情緒的なニュアンス(「そばに寄り添う」)を表したいときは「beside」のほうが自然です。
beside と by の違い — byが表す「広い範囲の側」のニュアンス
「by」も「そばに」という意味を持ちますが、「beside」と比べて位置の範囲がやや広く、漠然とした「側・付近」を表します。
| 表現 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| beside | ぴったり隣・すぐそば | Sit beside me.(私のすぐ隣に座って。) |
| by | 付近・側(範囲がやや広い) | Wait by the entrance.(入口の近くで待って。) |
He was standing by the door. — 具体的な位置がわからない「側」の表現
He was standing by the door.(彼はドアのそばに立っていた。)
この例では「ドアのすぐ隣なのか、少し離れているのか」は不明です。「by」は大まかな位置・方向を示し、「beside」はより具体的な「すぐ隣・ぴったりそば」を示すのが基本的な使い分けです。besideとbesidesのより詳しい使い分けはネイティブキャンプのbeside・besides解説でも確認できます。
「besides」の意味と使い方を3つの用法で解説

用法①「〜に加えて」— 肯定文で情報をプラスする使い方
「besides」の最もよく使われる用法が、「〜に加えて・〜のほかにも」という追加を表す前置詞的な使い方です。肯定文で使い、「すでにあるものに新しいものをプラスする」イメージです。
- Besides English, she can speak French and Spanish.(英語に加えて、彼女はフランス語とスペイン語も話せる。)
- There were other people at the party besides us.(パーティーには私たち以外にも人がいた。)
- Besides cooking, she enjoys painting.(料理に加えて、彼女は絵を描くことも楽しんでいる。)
I can speak English besides Japanese. の構造と使い方
I can speak English besides Japanese.(日本語に加えて、英語も話せます。)
「besides Japanese」が「日本語のほかに(も)」という意味で使われています。「Japanese is already a given(日本語は前提)+English(英語をプラス)」という構造です。
用法②「〜を除いて・〜のほかに」— 否定文・疑問文での使い方
否定文や疑問文では「besides」が「〜を除いて」「〜以外に」という意味になることがあります。
- Nobody came besides Tom.(トム以外は誰も来なかった。)
- Is there anything to eat besides rice?(ご飯以外に何か食べるものある?)
Who’s coming to the birthday party besides you? の例文と解説
Who’s coming to the birthday party besides you?(あなた以外に誰が誕生日パーティーに来るの?)
この疑問文では「besides you(あなたを除いて・あなた以外に)」という意味になります。「あなたが来るのは前提」として、「それ以外の人は誰?」と聞いている構造です。
用法③「その上・さらに」— 副詞として文頭・文中に置く使い方
「besides」が副詞として使われると、「その上・さらに・しかも」という意味になります。前の文に追加情報を加えるとき、または理由を補強するときに使います。
- I don’t want to go. Besides, it’s too late.(行きたくない。その上、もう遅すぎる。)
- She’s the best person for the job. Besides, she has more experience.(彼女はその仕事に最適な人物だ。さらに、彼女はより多くの経験を持っている。)
I don’t want to go out; besides, it’s raining. の構造と使い方
I don’t want to go out; besides, it’s raining.(外に出たくない。それに、雨も降っている。)
この例では「besides」が副詞として文頭に置かれ、前の文に理由・追加情報を補強しています。「I don’t want to go out(メインの主張)+besides, it’s raining(さらに理由を追加)」という構造です。
「besides」の同義語との違い — except・in addition toとの使い分け

besides と except / except for の違い — プラスとマイナスのニュアンス
「besides」と「except」は「〜を除いて」という意味が重なる場面がありますが、ニュアンスが正反対です。
| 表現 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| besides | 〜に加えて(プラス) | Besides Tom, three others came.(トムに加えて、他に3人が来た。) |
| except / except for | 〜を除いて(マイナス) | Everyone came except Tom.(トムを除いて全員が来た。) |
Everyone is coming except John. — 否定的な「除く」の使い方
Everyone is coming except John.(ジョン以外は全員来る。)
「except」は「ジョンだけが来ない(除外される)」というマイナスの意味です。「besides」と違い、例外として外すニュアンスが強く出ます。
注意:「besides」は「〜も含めてプラス」、「except」は「〜だけ除いてマイナス」という方向性の違いをしっかり意識しましょう。混同すると意味が逆になってしまうことがあります。
besides と in addition to の違い — カジュアルとフォーマルの使い分け
「besides」と「in addition to」はほぼ同じ意味(〜に加えて)ですが、フォーマル度が異なります。
| 表現 | フォーマル度 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| besides | カジュアル〜中立 | 日常会話・カジュアルな文章 |
| in addition to | フォーマル | ビジネス文書・公式レポート・プレゼン |
職場・公式の場では in addition to を使うべき理由
ビジネスメールや公式の報告書では「besides」よりも「in addition to」を使うほうがプロフェッショナルな印象を与えます。
- カジュアル:Besides the report, I also sent the invoice.
- フォーマル:In addition to the report, I have also forwarded the invoice.
どちらも「レポートに加えて、請求書も送った」という意味ですが、後者のほうがビジネス文書にふさわしい表現です。besideとbesidesの使い分けについてさらに詳しくは英語topi.のbeside・besides解説でも確認できます。
beside と besides を混同しないための覚え方
語源から覚える — by+side=beside/beside+s=besides
「beside」の語源は古英語の「by side(そばに・側に)」です。byとsideが合わさって「〜のそばに」という意味が生まれました。
「besides」は「beside+s」で、「そばに並べたものをさらに追加していく」というイメージから「〜に加えて・その上」という意味が生まれました。
| 単語 | 語源 | コアイメージ |
|---|---|---|
| beside | by + side | 横に並べる・そばに置く |
| besides | beside + s(複数・追加のイメージ) | さらに追加していく・プラスする |
コアイメージで区別する — 「並べる・比べる」vs「プラスする」
難しく考えずに、次のシンプルなコアイメージで区別しましょう。
- beside:「A|B」横に並んでいるイメージ → そばに・比べると
- besides:「A → B → C」次々とプラスしていくイメージ → に加えて・その上
冒頭の5つのクイズで理解を確認しよう
次の( )にbeside / besidesどちらが入るか考えてみましょう。
- She sat ( ) me on the bench.(ベンチで私の隣に座った。)
- ( ) Japanese, he speaks Korean.(日本語に加えて、韓国語も話せる。)
- My room looks small ( ) yours.(あなたの部屋と比べると、私の部屋は小さく見える。)
- I’m tired. ( ), it’s getting late.(疲れた。その上、もう遅くなってきた。)
- Who knows about this ( ) you?(あなた以外に誰がこれを知っているの?)
答え:①beside ②Besides ③beside ④Besides ⑤besides
映画フレーズで学ぶ beside と besides のリアルな使われ方
ハリー・ポッターのハーマイオニーが使った besides の用法
「besides」の副詞的用法は、英語映画のセリフでもよく登場します。ハリー・ポッターシリーズでハーマイオニーが使う場面が印象的です。
Besides, you’re saying it wrong. — 「その上」の副詞的用法の実例
“Besides, you’re saying it wrong.”
(それに(その上)、あなたは言い方が間違っている。)
ここでの「besides」は副詞として「前の発言に追加の指摘を加える」という役割を果たしています。前後の会話の流れを受けて「さらに言うと」「それに加えて」という意味で使われており、会話をつなぐ自然な接続表現として機能しています。
Notting Hill で使われた beside の用法
映画「ノッティング・ヒル」(1999年)では、「beside」の位置表現が感情を込めた場面で使われています。
always sat beside her — 「そばに」の位置表現の実例
“…always sat beside her.”
(…いつも彼女のそばに座っていた。)
「beside」が単なる物理的な位置だけでなく、「そばにいること」が持つ感情的な意味を自然に表現しています。「next to」でも意味は通じますが、「beside」には「寄り添う」というニュアンスが含まれており、ロマンティックな場面で好まれる表現です。詳しい例文と使い分けは英会話ハイウェイのbeside・besides比較記事やmysukiのbeside・besides解説でも確認できます。
まとめ:beside と besides の違いを総整理して使い分けをマスターしよう

品詞・意味・コアイメージの違いを一覧で振り返る
| 項目 | beside | besides |
|---|---|---|
| 品詞 | 前置詞のみ | 前置詞+副詞 |
| 主な意味 | 〜のそばに・〜と比べると | 〜に加えて・〜を除いて・その上 |
| コアイメージ | 横に並べる・比べる | プラスしていく・追加する |
| 同義語 | next to / by | in addition to / except(文脈による) |
| フォーマル度 | 中立 | 中立(フォーマルはin addition to) |
日常英会話・映画・ビジネス英語での実践活用イメージ
迷ったときの判断基準:「位置・比較を表したいならbeside、追加・理由を加えたいならbesides」です。
- 日常会話の練習:「〜の隣に座る」「〜のそばに置く」という場面でbesideを使ってみる
- 英作文の練習:「〜に加えて」と言いたいとき、besideSのsを忘れずにbesidesと書く
- ビジネス英語の練習:フォーマルな文書では「in addition to」に置き換えられるかを確認する
「s」がひとつ違うだけで品詞も意味も変わる—こういった細かい違いを押さえることが、英語表現の精度を上げる近道です。ぜひ今日から使い分けを意識してみてください。英語表現に関するさらに多くの解説記事は、fiiney to 英語でもご紹介しています。
