Hello. How are you doing?
うちでは、大きくなっても発音が崩れないお子さんが時々います。
週1の教室でも、軽やかに音を保っている子供たち。彼らに共通しているのは、口にする英語量の多さ。
通っている時間は同じはずなのに、気づけば扱える単語量さえも違う。そんなお子さんたちの、クラスでの様子をご紹介します。
ちなみにうちでは、発音が崩れない子はリスニングも得意ですよ。
目次
発音が崩れない子は英語の口数が多い
英語は一度口にしただけではマスターできないものも多いですね。
身近な語でも、難しい音はたくさんあります。
例えば
girl 女の子
suddenly 突然に
world 世界
theater 劇場
こういう語を一度だけ言って「はいOK」という子はいません。
何度か繰り返し、息や舌の感覚をつかまないと、同じような音はできない。
習字の筆を置く強さとか、抜き方などと同じですね。
テニスのボールがスイートスポットに当たる感覚とか。
「あ、これね!」という感覚をつかむには、何度か自分で、実際やってみる必要があります。
さて、この難しい単語たちをクリアする子供たちですね。
A君、Bさん、Cちゃん。( とします )
< A君の場合 >
ちょっとした隙間に繰り返す。
例えば、リピート練習後、音の区切りをはっきりさせながら言うとき
theater, ( theather ) theater, ( theater )…
th…ea…t..er…
ここでA君は、すかさずもう2、3度繰り返す。
隣の子が「学校にかたつむりがいてね、目を触ったら、ほんとに引っ込んだんだよ!」
と熱心に話している間にも、theater 。
文中での theater も、ブツブツと確かめるように繰り返しています。
一時間終わったあとには、よどみなく言える状態になっている、といった具合です。
< Bさんの場合 >
Bさんはマイペース。
決まり文句は「え?もう一回」
次に進もうとする私を手で制したり、顔をプイと横に向けたりして、一人もくもくと繰り返し。
「気になるよねぇ」「デュンッ!って聞こえるよね」と他の子がワイワイしても、一人で suddenly。
ここまですると、同じような語を一回でクリアできるようになります。
kitten ( 子猫 )
hidden ( hide の過去分詞 ) などですね。
< Cさんの場合 >
小さいころから英語の音をそのまま受け取ってきた Cさん。
「girl 」は、苦手な子も多く、ごまかしたい単語ナンバーワンですが、そういう語にも清々しいくらいあっけなく挑戦します。
ゲームのとき、本の読み聞かせの時に「girl」が出たら、自分も繰り返す。
” Sing the girl’s part. ” ( 女の子のパートを歌ってね )
” Long long ago , a little girl lived with her….”
自分の言いたい部分を、あえて大げさに繰り返す。
みんなが笑って「うまいね!」と言う間、Cさんは girl を何回も発声している。
次のレッスンには ” Hey, girls!!” といいながら入室してくる、という具合。
彼らはみんなが難しいと思う単語ほど、気に入って練習する傾向があります。
よく「うちでもブツブツ言っている」とお母さまから聞きます。
発音が崩れない子はリスニングも得意
音がきまると、文の流れもよくなります。
自分で英文を読める ( 言える ) ようになると、聞くことも楽になるようです。
That would be lovely. ( いいですね )
初めて聞くと「ん?なんて言った?」となる文ですが、 would を知っていたら、小学生でも完璧に聞き取ります。
自分でもそう言えるように、何度も聞き、マネして練習しているので、音慣れしているのですね。
また何度も聞くことで、英語に触れる全体量が増え、推測する力も強くなります。
同じだけ通っているのに「あの子は綺麗に話すし、よく聞ける」という子は、知らず知らずのうちに、多くの英語を口に出しているのだと思います。
発音はいつまでやればいいのか
補足ですが、発音、発音って、いつまでやればいいのかしら、と思う方もいらっしゃるでょう。
すべての単語を「何度も繰り返し」てやるべきなのか。実はそんなことはありません。
これは私の意見ですが、英検3級レベルまでやると、あとは読める可能性が高い。
2000語くらい。
フォニックスも、3級レベルの単語で網羅できるように思います。
( 松香フォニックスの松香洋子さん監修のテキスト We Can も、3級レベルの「Book 4」でフォニックスのページは終わります。
ここまでやればOK、というひとつの指針になるのでは、と思います )
3級レベルまで音を保った場合、それ以降、準2級の新しい語も、英語らしい音で発音できると感じています。
まとめ : その場で何度も繰り返そう
同じ時間を過ごしているのに、なぜか一人で発音が綺麗。
つっかかりが少ない。初めての文でもすぐに滑らかに言う。
そういう子はよく見ていると、口に出す英語量が多いです。
数えたわけではないけれど、少なくとも3倍は多い。
1ヶ月後には、その子は3ヶ月経ったくらいの定着率。
1年後には、もっと多くの差がつきます。
他の子の3倍口に出す、ということは、脳にインプットしている回数が3倍です。
口を動かしてアウトプットするのも3倍。
この差は大きいです。
うちで英語の発音を保っているのは、特別な環境にいる子ではありません
お母さんが帰国子女でもないし
お父さんが年の半分海外勤務というわけでもない
毎年ネイティブ先生のサマーキャンプにも参加してない
それより「え?もう一回」が口癖のBちゃんが、中学になっても英語の音を持ったまま喋っています。
ということで私は、繰り返し口に出す効果は絶大だと信じています。
永久にやるわけじゃない。3級レベルまでで、かなりの量の音に慣れます。
英検3級といえば、今は小学高学年から中1、2年で受ける子も多いですが、それはぴったりと「お年頃」の時期ですね。
前にも書きましたが、発音の崩れるひとつの時期です。↓↓
そこを乗り越え、3級レベルの音を網羅すると、それからの発音やリスニングにも歴然とした違いがでてきます。
高校、大学ではより高度な英語を使っていきますが、発音やリスニングに自信があるというのは、子供にとっておおきな安心になるでしょう。
しつこいですが、それを限られた時間で会得するには「繰り返し言ってみる」ことが一番です!
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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それではまた!