Hi ! 今日は ” Mr. Gumpy’s Motor Car ” で、子供が学べる英語についてご紹介します。
少し長めですが、単語や文法がやさしいので、流れを掴んだりスラッシュリーディングの練習ができます。
何が起こっても表情が変わらないガンピーおじさんと、車に乗せてもらっているというのに感謝の気持ちが薄そうな動物たちが、子ども達に大人気の本です。
<この本で初級の子供が学べる英語>
・ストーリーの流れをつかむ
・「道を選ぶ」take の使い方を知る
・スラッシュリーディング
・レベルに応じた文法
では、この本でどのように学んでいくか、簡単にご紹介します。
ストーリーの流れをつかむ
この本は「赤い車」がかっこいいし、夏の野原もとってもきれい。
ドライブに出かけようとしたら、いろんな動物が乗り込んできて、途中で天気が悪くなって車がぬかるみにはまっちゃって…
というストーリーが、絵を見るだけでなんとなく理解できます。
この本は、美しさとストーリーの興味深さの両方があるので、子供たちは絵と英語を追って、最後まで読み切ることができます。
「長い本を読めた」という達成感を得やすい本です。
起承転結があって、それぞれに素敵な文が入っています。次は、本を振り返って、どんなストーリーだったかを、英語で見ていく作業についてです。
キーセンテンスを見つける練習
最後まで読めたら、次はキーになる文を探して、振り返ってみましょう。
キーになる単語をキャッチすることは、長い文を読むときに必要なスキルですね。
絵が変わって「話が進んだ」と感じるところで、動詞、名詞、副詞を見つけます。
< 初級で読めるキーセンテンスの例>
Mr Gumpy was going for a ride.
They all piled in.
It’s a lovely day.
They drove along happily.
It’s going to rain…
The car sank.
… have to get out and push.
“Not, me, “said the goat.
They all got out and pushed.
There’ll be time for a swim.
Goodbye,
赤字の単語だけでもいいですね。このくらいで話が追えるので、初級の子供さんにも良い練習になります。
使い道の広い単語を知る / take
よく使う動詞ほど意味の幅が広いです。
例えば「被る」「履く」「置く」が、英語ではどれも「put」。
日本語は対象の名詞と動作に合わせた動詞がありますが、英語は動作に重点をおいているものが多い。
ここでは take の使い方を紹介したいと思います。
take は基本「取る」ですね。
本の中では「いくつかある道の中から選び取って進む」という意味で使われています。
物語が始まっていく素敵な場面に登場するので、引用いたします。
Let’s take the old cart-track
across the fields.
Mr Gumpy’s Motor Car より
「野原を横切って、古いでこぼこ道を行こう」
take と一緒に ” across ” や ” track ” や ” street ” などの道関係の単語を見たときに「( それを ) 選んで行く」という意味だと、一瞬で理解するようになるといいな。
そう思って導入しています。
英語を話すときに「これにする」という場面で「する、って何て言うんですか」とよく質問されます。
「選び取る」” take ” を思い出して ” I’ll take this. ” と言ってくれたら、素晴らしいな、と思うのです。
スラッシュリーディングの練習
スラッシュリーディングは、長い文を読むときに必須の読み方です。
英検3級の面接を受ける子ども達には、いつもこう言っています。
「私はこの文をよーく分かっています」と面接官に伝わる読み方をしよう!
それは意味のまとまりで区切られた読み方。スラッシュリーディングです。この本でも練習できますよ。
例)
The sun shone,/ the engine chugged / and everyone / was enjoying the ride.
The car / edged its way / to the top of the hill.
このように意味のまとまりごとにスラッシュを入れてみます。
息継ぎをするとしたら、これらのスラッシュのうちのどこかで。
リーディングでは息継ぎの位置が大切です。
「意味のまとまり」の途中で息継ぎをすることはありません。まとまりは必ず、いっきに読まれます。
また、これらのスラッシュの箇所でほんの少し「間」をあけるとリズムが整います。
スラッシュリーディングは、文の構造に着目でき、読み方もスムーズにします。
レベルに応じた文法を学べる
この本に出てくる文法は4級程度。
・比較級
・未来、過去の時制
・would , might
自然な言い回しや、車の用語もたくさん登場します。
例) right overhead の right ( 強調 )
mighty heave の mighty 力いっぱいの
down came therain 雨が降ってきた
lovely day 気持ち良い天気
・ the engine chugged..
( エンジンがタッタッタッと音をたてて)
・the wheels churned..
( タイヤが泥をはね上げた )
みんなで車を押すときの「押したり、持ち上げたり、精一杯踏ん張って、息を飲み込んで、滑ったり、わめいたり」などの表現も楽しいです。
難しければ、さらっと流してもいいでしょう。
その時々に学びたい文法に焦点をあてることができます。内容がしっかりあって、文の種類が豊かだから、できることだと思います。
コロケーションも感じとろう
一例ですが「結び付けて覚えておくといい単語」( コロケーションで覚える単語 )を本の中から見つけることもできます。
例 )
sink —- deep
across —- the bridge, the field
clouds —– rain, sky, dark,
drive —– ride, out, street, sun , happy,
「沈む」ときたら「深く」などの語がくることが多い、ということ。同じように「across」なら「street」とセットも多い。
drive から happy, または happily なども絵の展開からすると、つながる語ですね。
こんなふうに、場面や、1つの単語からつながる語を感じておくのはいいことですね。長文を理解する材料のひとつになります。
まとめ
今日は「Mr Gumpy’s Motor Car」で学べる英語をご紹介しました。
少し長めで単語が多く、やさしい文法が豊富なので、着目点を変えて何度も楽しめる本です。
深く、長い余韻を残して本を閉じると、裏表紙がまたいいのですよ。
急な雨や水浴びのシーンがあるので、夏の始まりにぴったり。
学習のためだけでなく、お気に入りの絵本として、いつまでも持っていたい本です。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
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Thank you for reading!
Bye for now.