こんにちは。今日はドイツ旅行の続きです。
ローテンブルクで二泊した後、私達はフランクフルトに移動し、そこからライン川クルーズにでかけました。
乗り場の町リューデスハイムの様子やクルーズ船、古城の写真と良い思い出の記事です。
船上から眺める古城も楽しかったけれど、近くに座った方から粋な言葉をかけられて、今でもよく思い出すようにしています。
その男性は深い意味はなく言ったのかもしれないけれど、なんとなく、何度も思い出してしまうのです。
そうそう、そんな気持ちを表す大好きな文があります。
映画「華麗なるギャッビー」の原作、フィッツジェラルドの「グレートギャッツビー」の冒頭。
せっかくなので引用させてください。
In my younger and more vulnerable years my father gave me some advice that I’ve been turning over ever since.
—“ The Great Gatsby ” by F. Scot Fitzgerald
船上の男性は「アドバイス」を言ったつもりではなかったでしょうし、私もちっとも若くなかったけれど。
【言葉をかけられて、以来何度も考えてしまっている】という状態がぴったり、だと思うのです。
ずいぶん前置きが長くなってしまいました。
では、ドイツ南西部を流れるライン川クルーズへ、” All aboard!! “
クルーズの出発地リューデスハイム
ライン川クルーズの運行区間は、全長185㎞ もあるので全部乗ると11時間かかりますが、短くて古城の多く集まる「ハイライト区間」もあります。
私達も短めの
リューデスハイム → ザンクト・ゴアール
の区間で乗船しました。
リューデスハイムはフランクフルトから私鉄 (VIA ) で行き、
ザンクト・ゴアールからフランクフルトに帰るときは国鉄 ( DB ) に乗りました。
旦那さんが「私鉄も国鉄も乗ってみたいから」ということで。
リューデスハイムは、独特な雰囲気があって面白い町でした。
開店前の静かなレストラン。
ワインの産地としても有名で、重量感のある色の建物に這っている葡萄の葉が綺麗。
ここは、居酒屋が集まる「つぐみ横丁」という小さな通り。
通りを抜けると広場に教会がありました。
葉の名前も、石に掘ってある言葉の意味も分かりませんが、素敵だったので撮ってしまった。教会の一角。
リューデスハイム駅から、クルーズ船の乗り場までは歩いて10分ほど。
川べりに広がる町の坂の上はすぐ山で、葡萄畑が広がっていました。
ライン川クルーズで眺めた古城の写真
クルーズ船のチケットは、予約なしで当日乗り場で買えます。
15分くらい前に乗り場に行って、近くのベンチで乗船を待ちました。
よく旅行雑誌に載っている「KD ライン」という会社の船。
料金は 大人 1800円 / 1人でした。 ( 乗る季節と区間によって違います )
船はそれほど大きくないけれど、ほとんど揺れませんでした。
二階に上がると、半分が屋根のあるスペース。暑くなければ屋根のない場所の方が、お城がよく見えます。
テーブルについても、端に立てかけられた椅子を好きな場所に運んでもいい。みなさん自由な様子でした。
飲み物や軽食もあって、歩き回っているボーイさんに声をかけてもいいし、一階まで自分で買いに行ってもいい。
1時間40分ありますからね。のんびりできます。
こんな古城が次々と現れます。
「ラインシュタイン城」
11世紀頃に建造され、現在は古城ホテルにもなっているそうです。いつか覗いてみたい。
多分これは「ゾーネック城」
下級貴族が盗賊となり、通行商人を襲うなどしていた、とある。
ライヒェンシュタイン城
迫力のあるお城でした。ライン沿岸の最も古いお城の1つで、こちらも盗賊の根城となったためライン同盟に焼き払われたという歴史を持つ。
修復され現在はホテルになっているそうです。
時間に余裕があれば、下船して見学するのもいいでしょうね。そういう旅もいつかしてみたい。
こちらはバッハラッハ村の丘に建つ、シュタールエック城。
葡萄畑が見えます。
古い建物と新しい建物が合わさっている様子も独特。この光景はドイツでよく見かけました。壊して新しくする、というのではなくて残しつつ新しい町を作っているのでしょうね。
バッハラッハで下船する方もいらっしゃいました。歩きたくなるような綺麗な町でした。
こちらは、シェーンブルク城。12世紀頃に建造、1689年にフランス軍の攻撃により破壊され長く廃墟になっていたが、現在は高級ホテルして使用されているそうです。
たいていお城は「あんなところに!」という場所に建っています。
” LORELEY ” は美しい姿と歌声に惑わされて船頭たちが次々とが命を落としたという伝説がある岩。
ここにさしかかると、哀し気な曲が流れた。
その「看板」の写真を撮る。
こちらは「ネコ城」
「ネコのヒジ」を意味する、カッツェンエルンボーゲン伯爵の名前にちなんでつけられた名前だそうです。 ( Burg Katz )
チェコの男性に粋な言葉をかけられる
さて題名にした「粋な言葉」です。船上は自由な感じで、たまたま近くに座った方が話しかけてくれました。
「あなた達は日本人ですね?」
その方はチェコから来たといい、いろんな国の人と話すのが好きなんだ、と笑いました。
日本の会社はいいね、Sumitomo Steal で働いたこともあるんだ、と。
船上にはいろんな国の人が乗っていて、男性はくるっと見回してこう言いました。
「政治とか、どこから来たかは関係ないんだ」
そして
“We welcome people who comes with peace in their heart.”
( 心に平和を持ってやって来る人なら皆、大歓迎だよ )
と言ったのです。
粋だなぁ、と思ってノートに書き留めておきました。そんなふうに考えたいものだ、と。
人を歓迎するかどうかの判断に、心に「平和」を持っているかどうかで見る。平和、というところがいいな、と思いました。
私ならつい、ハッピーな人がいい、と思ってしまいがちだけど、人間ハッピーでないときだってあるものね。
「平和」なら、自分がどんな状態でも持ち続けられる基本的な感情。
粋な言葉だったなぁ、チェコのおじさん。
とかなんとか、turning over しています。というわけで、最初の方で書いたギャッツビーのセリフに繋がります。'( やっと )
turning over は直訳すると「ひっくり返す」で、物事に対してあれこれと考える、という意味もあります。
ザンクト・ゴアールの絶品ピザ
さて、ライン川に戻ります。
ザンクト・ゴアール ( St. Goar ) でお昼を食べました。
お土産屋さんのひしめく目抜き通りに面してして、気持ちよい外のテーブルもありました。
お店の名前は「Pizzeria Corazon 」
ミックスピザは、アンチョビが入っていてとっても美味しかった。
お腹が空いていた、というのもあるだろうけれど、それをさっぴいてもかなり美味しかったと思う。
だって、お店の名前をメモしたくらいですからね。
スパゲティ・ポモドーロも、トマトの味が濃くて美味。
店員さんも気さくで親切。店内のトイレも綺麗でした。
通りは雑貨屋さんや、コンビニもあって、いろいろと便利です。
最後に、エーレンフェルス城跡。
リューデスハイムで乗ってすぐに見えてくる、もとは関所の建物。
17世紀末にフランス軍に破壊され廃墟となる。
老朽化が激しく見学できないそうですが、美しい姿をズームして撮りました。
お城たちにはそれぞれ歴史があって、旅行雑誌のさらりとした説明より、もっと深く知りたい!と思ったはずなのに、そのままなのはなぜだろう。
Anyway, I’m sure I’ll go places with peace in my heart.?
最後に、いつか行く予定のある方にトイレ情報。
VIA 電車の中のトイレはあまり清潔ではないですが、リューデスハイム駅の有料トイレはとっても綺麗です。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
ではまた、ごきげんよう。
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